TikTokを見続け「恋愛がわからなくなった」女性も
なかでも、高精度のレコメンド機能を誇るTikTokでは、一度でも恋愛指南アカウントを視聴すると、「おすすめ」コンテンツに同じような動画が流れ続ける。インスタグラムに比べて、BGM付きの動画という点で「見続けてしまう」状態が続くようになるという。
別の大学に通う女子大生のBさん（19歳）はこう語る。
「TikTokで『#恋愛指南』『#恋愛心理学』『#恋愛相談』『#恋愛あるある』というタグで動画を見続けてしまいます。たとえば、『男性が本当は嫌いな女子の特徴3選』とか、『好きな彼が脈ありか判断する方法5選』とか、そういうネタですね。友達と恋愛の相談とかしづらい空気なので、結局、そういう情報まとめに依存しちゃうんですよ。
それから、TikTokには、『共有からLINEを開いて○番目の人はあなたに恋しています』」という、占いのような定型文がよく使われるんです。こんなの嘘に決まっているのに毎回共有ボタンを押して、その相手を探しちゃうんですよね。
結局、私たちの同世代の男子もTikTokで同じようなコンテンツを見ていると思うので、お互いに『SNSに書いてある正しいコミュニケーション』みたいなものに縛られちゃうんです。本当に自分たちが何をしたくて、何を話したいのかよくわからなくなりますし、移動中もずっとこういう情報を見続けてしまっています。もう恋愛とは何なのか、わからなくなりました」（Bさん）
「#恋愛指南」や「#恋愛心理学」といったハッシュタグで、多くの情報が氾濫しているSNS。出会いのきっかけになるというメリットもある一方で、こうした情報にとらわれてしまい、心の赴くままに恋愛ができないという若者もいるようだ。（了）
