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『スタ誕』出身・城みちるは「当時からのファンは戦友」 オーディション番組で受け継がれる「成長するアイドルと見守るファン」の構図

第16回 日本レコード大賞部門賞 デビュー曲「イルカに乗った少年」を熱唱する城みちる(1974年)

第16回 日本レコード大賞部門賞 デビュー曲「イルカに乗った少年」を熱唱する城みちる(1974年)

「花の中三トリオ」を生んだのも『スター誕生!』

「花の中三トリオ」を生んだのも『スター誕生!』(左から森昌子、山口百恵、桜田淳子)

『スタ誕』以降、成長過程を応援するアイドル文化が生まれた

 現代を生きる私たちの深層心理の“映し鏡”である一方、オーディション番組は日本のアイドル文化でもある──そう語るのはアイドル評論家の中森明夫さんだ。

「オーディション番組の元祖は1971年に放送が始まり、森昌子、桜田淳子、山口百恵ら『花の中三トリオ』をはじめとして、ピンク・レディー、中森明菜らを輩出した『スター誕生!』(日本テレビ系)です。

 全国の予選会を勝ち抜いた出場者が審査員の前で歌を披露し、獲得したい出場者が現れたらレコード会社のスカウトマンがプラカードを挙げるというスタイルが話題を呼びましたが、最も画期的だったのは、オーディションで所属事務所が決まった後、レッスンからデビューにいたるプロセスも視聴者に披露したこと。

 それまではアマチュアからプロに向かう過程でファンを獲得するケースは皆無でしたが『スタ誕』以降、成長過程のアイドルをファンが応援する日本のアイドル文化が生まれました」

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