元AKB48・内田眞由美が語る「落選」で得た得難い経験
しかし、そのときに実を結ばなかったとしても、流した汗やファンの声援は形を変えて残り続ける──元AKB48メンバーの内田眞由美(30才)は自身の経験をそんなふうに振り返る。2010年に行われた「選抜じゃんけん」大会に優勝したことで一躍注目を集めた内田だが、そのほかに参加した選抜総選挙はすべて「圏外」という悔しい思いをした。
「AKBの総選挙は毎回、不安とプレッシャーの連続でした。100人ほどのメンバーが公の場で大勢の人に見つめられながら、数字を突きつけられる。いくら自分なりに頑張ってきたと思っていても、よいところも悪いところも全部ひっくるめてファンの投票ですべてが決まるのは本当にシビアな世界でした。
近くにいる大島優子ちゃんや板野友美ちゃん、秋元才加ちゃんらが次々に名前を呼ばれ、私1人だけ椅子に座って声援を送っていたのはすごく切なかった記憶があります。もちろん選ばれたメンバーのことは素直に祝福できたけれど、一方で自分は彼女たちとは一緒にステージに行けない。複雑な気持ちでした」(内田・以下同)
現在はタレント活動に加え、AKB48在籍中の2014年にオープンさせた焼き肉店のオーナーをはじめとして実業家、プロデューサーなど多彩に活動する内田だが、その背景には「落選」で得た経験があると続ける。
「頑張ってもスポットライトが当たらない経験を経て、へこたれないメンタルが育ち、どうやったら事業を上向かせられるかポジティブに考える癖がつきました。総選挙のたびに大人数のなかで自分は何なら人に勝てるのかを切磋琢磨したおかげで、他店になく自分の店だけにある魅力は何かについて常に考えるようにもなったし、いまでもお店に来てくれるファンのかたもいる。得がたい経験をしたと思っています」