相手のスタイルをコピーする
不動産会社勤務の30代女性・Bさんも、文末の処理には注意を払う。
「普通の文章でも受け取り方は人それぞれ。文章はなるべく柔らかい言葉を選びます。特に文末は冷たい印象になりがちなので、『大丈夫です!!』『急ぎません!!』と『!』を重ねて内容を強調したり、言いにくいことは『申し訳ございません。。』と、『。』を2つ以上重ねて、頑張って言っている雰囲気を出したりとか……」
自分なりにあれこれ試してみた結果、Bさんは相手が使う表現を「コピーする」というライフハックを披露する。
「人によってコミュニケーションスタイルが違うんですよね。やり取りをしながら、相手が『。』をつけないならつけない、『笑』『w』が多い人ならほどよくつけますし、絵文字や顔文字も多いなら私も使います。同じ文章スタイルなら誤解は減るのではないかと思います」(Bさん)
テキスト+通話の併用で
メーカー勤務の50代男性・Cさんは、「最近は開き直っている」と明かす。
「句読点を使うと『冷たい』、絵文字を使うと『おじさん構文』。一体どうすればいいんだよ!っていうのが本音です。そもそもですが、しっかり要件が伝わればいいと思うようになりました。結果、素っ気ない文字だけのスタイルですが、書き方にあれこれ言われる筋合いはないなと」
そうは言っても、周囲にはどう思われているのか気になるCさん。テキストだけでなく、通話を加えてフォローを入れるようになった。
「指示がある場合は、補足で通話する機会を増やしました。文面は冷たい感じにとられしまっても、声が明るければ問題ないと思うので。テキストだけで感情を入れて表現しようとすると疲れてしまい、結局本来のニュアンスがうまく伝わらない。私にはテキスト+通話の併用が向いていると感じました」(Cさん)
悩ましいテキストコミュニケーションの文末問題だが、大事なのは「伝えたいように伝わっている」かどうか。気にしすぎるとコミュニケーションが円滑になるどころか、仕事に支障が出かねない。(了)