物を粗末にする人も、絶対にお金持ちになれない。
物や商品は無生物だと思うから粗末にするのだろうが、すべての物は自然から得た原料と人間の労働時間が合わさってつくられた生命の副産物だ。すべて生物に由来している。
長く使う物や外に持ち出す物には、可愛いシールを貼ったり、ラベルライターで名前を印刷して貼っておくのがいい。主人の名前をつけたものは、その瞬間から命をもつ。たとえ失くしてしまっても、また主人のもとに返ってくる。
持ち帰ったら決まった場所に置くようにし、使用後には清掃したり磨くなどして、キズを防ぐ。たまに使う物や季節性の製品はきれいに包装してホコリから守り、いつでもすぐ使えるように管理しておこう。富は、物を大事にする人のところにやってくる。財物は結局、物のかたちをとるからだ。
資産ができたら「その日にすぐさま」投資すべき
小さなお金は大金の種であり、資本になる若いお金だ。種を粗末にし、子どもの面倒を見ない人には、何も育てられない。
お金を少しずつ集めて種銭(たねせん)をつくり、投資や事業の呼び水とするのが成功の基礎だ。基礎を固めずに建てた家をバラックと言う。大きくつくることもできないし、風が吹いただけで飛んで行ってしまう。
すべての投資は小さなお金から始まる。
小さな投資から始まった投資の経験が、大きな投資を可能にしてくれるのだ。資産ができたら投資をすべきだ。投資しなかったお金は死んだお金だ。実際、タンス預金はそのまま置いておくと、インフレという毒を飲んでゆっくりと死んでいく。
投資の知識や経験のない主人のもとにあるお金は、ひっそりと孤独死したり、隙を見て逃げ出したりするだろう。いますぐ本を閉じて、ハサミでクレジットカードを切ってしまおう。それがお金持ちへの第一歩だ。
【プロフィール】
キム・スンホ/スノーフォックスグループ会長。韓国人として初めて、アメリカでグローバル外食企業を成功させた実業家。創業したスノーフォックス社は、世界11カ国に3900の店舗と1万人の従業員を抱えるグローバル企業。本書は、インターネット上で動画が1100万回以上再生された「伝説のお金の授業」の書籍化で、韓国で100万部に到達。
※『お金は君を見ている 最高峰のお金持ちが語る75の小さな秘密』(サンマーク出版)より一部抜粋して再構成