たとえば家族で年50万円の医療費負担があり、医療保険から20万円補填された場合、20万円(50万円-20万円-10万円)が医療費控除の額となる。所得税率5%の人なら、およそ1万円が戻ってくる計算だ。
医療費控除は対象となる項目が多い。税理士の山本宏氏が解説する。
「保険適用外でも、治療目的のレーシック手術やマッサージなどは対象として認められます。どうしても通院に必要ならば新幹線代やタクシー代も計上できます」(山本氏)
確定申告時には医療費の領収書やレシートの添付や提出は不要で、申請のハードルは低い(原則、申告者の手元で5年間の保存が必要)。マイナ保険証に登録し、国税庁のe-Taxを利用すれば、医療費の項目が自動的に入力されるので領収書などがなくても申告可能だ。
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