2月16日から確定申告の受付期間が始まった(3月15日まで)。年金生活者の場合、年金収入が400万円以下なら確定申告は不要だが、確定申告をすることで戻ってくるお金がある。
公的年金を受給している人には年末調整がなく、2か月に一度の振り込み日に源泉徴収された税金には、各種控除などが反映されないままとなっている。つまり、源泉徴収により所得税を払い過ぎている可能性があるわけで、そうした人たちは確定申告でお金を取り戻すことができるのだ。
確定申告において、何よりもフル活用したいのが「医療費控除」だ。税理士の土屋裕昭氏が解説する。
「病気やケガで治療を受けた際に支払った医療費が一定額を超えた場合、医療費控除の適用を受けられます。家族の分も合算できるので、恩恵を受けやすい制度です」(土屋氏)
所得が200万円以上の人の場合、年間の医療費が10万円を超えた分が医療費控除の対象となる。
「ただし、民間の医療保険などの給付で補填された金額は支払った医療費から差し引いて計算します。控除額に所得税の税率を掛けた額が還付金の目安です」(土屋氏)
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