何一つホメる要素がない「和風ラーメン」を完食
海外だからこんなこともある、と思うかもしれませんが、日本でもマズいものはあります。某地方都市で食べた「和風ラーメン」。1980年代、「京風ラーメン」というものが一部で流行っていました。上品な和風の醤油ラーメンだったのですが、実際の京都のラーメンって、「ますたに」「新福菜館」「天下一品」「第一旭」のようにコッテリしたものが人気なのですが、東京人が勝手なイメージで上品な和風ラーメンを作っていたのです。
その時もあまり感心はしていなかったのですが、その後はさすがに進化しているかな、と某食堂で和風ラーメンを頼みました。出てきたラーメンは関東のうどんのツユみたいなスープに入っていて、具は薄いチャーシュー、モヤシ、ワカメ、ネギ。
まずスープを飲んでみます。ぬるい……。そして味はといえば、麺つゆに顆粒の鶏ガラスープを混ぜたような面妖な味でした。麺も伸び切ってるし、チャーシューは脂だらけ。ラーメンのスープに必須ともいえる、油っこさがなく、ひたすら麺つゆに怪しい中華フレーバーを加えたような唯一無二のスープ。何一つホメる要素はないのですが、店主がニコニコしながら「ウチの和風ラーメンは人気なんだよ~」なんて言うものだから残すに残せず、650円ナリ、を支払ったのでした。
某スーパーの総菜コーナーにあったトンカツもヒドかった。アジフライやエビフライはあまりハズレがないのですが、トンカツや串カツはちょっと怖い。串カツは脂身だらけだったりするし、トンカツにしても妙な加工肉だったりする。私は「ヒレカツ」の表記に惹かれ、その398円ナリのトンカツを買ってみました。丁度キャベツが大量に余っていたため、晩ご飯は千切りキャベツとトンカツってのもいいな、と思いまして。
さっそく家に帰りオーブントースターに入れてカリカリにし、さぁ、辛子と中濃ソースをかけてキャベツとご飯とともに食うぞ! 柴漬けも合うんだよな~、とトンカツに噛みついたら、歯応えがまったくない。まるで豆腐を食べているかのように、歯がすぐにトンカツを貫通してしまったのです。やられた……成形肉だ。全然ヒレカツじゃないじゃねーか! というわけで、これも一噛みしただけで捨てざるを得なかったのです。