屋根にブルーシートをかけて12万円請求
【事例】
令和元年の房総半島台風の直後、ボランティアで被災地を回っているという人から「屋根が壊れているからブルーシートをかけた方がいい」と声をかけられました。災害後の心細いときでしたのでありがたくお願いしたのですが、作業後、その場で12万円請求されました。後で知人に相談したら「それは高すぎる」と言われ、ショックを受けました。相場はどの程度だったのでしょうか……。（70代・女性）
【解説】
「訪問販売は『特定商取引法』によりクーリングオフ（契約解除）ができます。相談者には、契約解除通知書を特定記録郵便で業者に送るよう助言し、私たちから業者に連絡してクーリングオフができました。
ブルーシートの作業費は家ごとに差があるので、相場はなんともいえません。目安としては、業者の見積書が『作業一式』とざっくりしたものは要注意。
明細を要求し、私たちに相談してください。緊急時は焦ってひとりで判断してしまいがちですが、基本的に訪問業者を信用するのは危険。修理が必要なら、市役所や信頼できる人に相談し、自ら業者を選んで依頼すべきです」（丹羽さん・以下同）
強引に貴金属を買い取った業者
【事例】
不要品の買い取り業者から自宅に電話があり「不要な着物はありませんか？」と聞かれた。何十年もしまいっぱなしの着物を取りに来てもらえるのは便利だと思い、依頼しました。確かに着物は買い取ってもらえたが、「ついでに貴金属もありませんか」と詰め寄られ、安い価格で買い取られてしまった。強引で怖かったので言われるままに出してしまった私も悪いのですが、頼んでもいないものを買い取られたことが悔しくて……。（70代・女性）
【解説】
「対処は事例3と同様です。たとえば水漏れ修理など自ら頼んで来てもらった取引に関しては、原則クーリングオフ対象ではありませんが、訪問買い取りに関していえば、8日以内であればクーリングオフの対象となります。その場では怖くて断れなかったとしても、速やかにセンターに相談すれば対処は可能です」
