突然の結婚発表もあり、連日のようにその一挙手一投足が報じられる、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手。その話題のひとつになっているのが“愛車”ポルシェだ。日々球場に乗り付けるポルシェの車種が“日替わりポルシェ”と呼ばれるほど注目されている。シリーズ「快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた」。今回は、大谷選手とポルシェの関係について自動車ライターの佐藤篤司氏が考察した。
ついにポルシェの保守本流「911」で登場
最近、大谷選手のポルシェの話題として注目を集めたのが、「911 targa 4S(以下、タルガ4S)」を、自ら運転してキャンプ地に入ったこと。「ポルシェは以前から憧れでした」と語っていた大谷選手が、ようやく「ポルシェ・ブランドの保守本流、911に乗って登場してくれたか」という気持ちになりました。
これまでは、ポルシェ初のSUVモデルとして進化してきた「カイエン」や、ポルシェ初の4ドアスポーツサルーンの「パナメーラ」、さらには日本にいるときにも乗っていたポルシェ初のBEV(バッテリーEV)の「タイカン」など、ブランドの中ではコンフォートなモデルばかり。ちなみに背番号17番を譲ってくれたチームメイトの奥さんにサプライズ・プレゼントしたポルシェも、BEVのタイカンでした。
2022年からポルシェジャパンとアンバサダー契約を結んでいる大谷選手にとってみれば、「特別な制約はない」と言われつつも、アメリカでもポルシェに乗るのはごく自然な流れでしょう。なにより、ポルシェの米国法人「ポルシェ・カーズ・ノースアメリカ」にとっても、スーパースターとなった大谷選手とポルシェジャパンとのアンバサダー契約は、まさに願ってもない販売強化につながります。
そんな協力体制もあってか、ポルシェの魅力を体験できるサーキット施設「ポルシェ・エクスペリエンスセンターLA」で大谷選手がタイカンとの撮影をしています。この時、インストラクターが運転する「911 Turbo S」の助手席で、大谷選手が「すごい、すごい」と嬉しそうにしている動画もYouTubeにアップされています。なお同種のサーキット施設「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京」も千葉県の木更津市にあり、日本をはじめアジアからのお客さんで賑わっています。