「家計調査」が始まって約80年。収入額や貯蓄額などあらゆるデータが丸わかりの大規模調査だが近年、特に注目されているのは消費支出額ランキングである。町おこしに利用されるなど、その結果に日本中が一喜一憂している。今年2月に総務省が発表した家計調査の最新ランキングをもとに、地元を愛する人たちの「自慢」を聞いた。【全3回の第2回。第1回から読む】
米どころ新潟を抑えた「お米好き」の文化
米どころといえば、「魚沼産コシヒカリ」をはじめとするご当地ブランドで有名な新潟県を思い浮かべる人が多いだろう。しかし、年間2万6724円で『お米』の支出額1位に輝いたのは『餃子』でも1位となった浜松市だ。
「なんで、お米で1位なのか……餃子と一緒にご飯を食べるからかなぁ」
そう言って首を傾げたのは、浜松市出身の女優・鈴木砂羽(51才)。しかし、よくよく思い出してみると、子供の頃からお米文化が強かったと言う。
「週に1回、小・中学校に給食用のご飯を自宅から持って行く『持参米飯』(1978年に始まり2021年度に廃止)がありました。私は容器のにおいがお米についちゃうのが嫌で、おにぎりにしてもらっていましたね。
考えてみれば東京在住のいまでも食べているのは浜松のお米。月に1回、母の様子を見に浜松の実家に行って数日間滞在するんですが、そのたびに母をJAに連れていって実家用のお米を買い、私が東京に帰る直前にもJAでお米を買って荷物に入れます。袋に農家さんの名前などが書いてあるから、身近に感じるんですよね。特にこの間食べた『きぬむすめ』はおいしかったなぁ。
私はお米そのものの味が好きだから、特に炊きたてのときは、お米だけで食べたい。おかずでお米を汚すなんてもってのほかです(笑い)」(鈴木・以下同)