米農家がいちごを栽培する
清酒とラーメンでは2位に甘んじた新潟市も、意外な品目で1位を獲得している。それは、いちご。支出額は5148円だった。
「とちおとめ」の栃木県や「あまおう」「とよのか」の福岡県を抑えてのトップの知らせに、新潟市観光大使を務める小林幸子(70才)も大いに驚いたという。
「でも、たしかに新潟はいちごもおいしいんですよ。もう何年も前になりますが、新潟市内で米農家をしている親族がいちご作りも始めました。
“なんで新潟でいちご?”って驚いたのですが、食べたら本当においしくて。親族も“おいしいろー、おいしいろー(おいしいでしょ、の意味)”って(笑い)。いまでは多くの米農家がいちごも作っているそうです」(小林・以下同)
小林を感激させたのは寒さに強くて甘みの濃い新潟県オリジナルの「越後姫」という新品種だ。6年の歳月をかけて開発され、1996年に品種登録されて以来、徐々にいちご栽培をする米農家が増え今回の快挙につながった。
「越後姫は寒い冬の間にゆっくり時間をかけて実をつけるので、養分をたくさん蓄えて糖度も高くなるそうです。新潟の冬は雪ばかりで本当に寒さが厳しいのですが、その気候と共存していく知恵が、いちご作りにもつながっているのが非常にうれしい。
新潟市内では5月くらいまでいちご狩りができるので、ぜひ春休みやゴールデンウイークを使って新潟に食べに来てほしいなぁ」