投資情報会社・フィスコが3月18日~3月22日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル・円は底堅い値動きか。日本の春闘での賃金上昇を背景に、日本銀行は3月18-19日開催の金融政策決定会合でマイナス金利の解除を含めた大規模緩和政策の修正について議論する見通し。ただ、日銀は賃金上昇を伴う2%の物価目標を達成しても、金融正常化の推進には慎重とみられる。植田日銀総裁はマイナス金利解除後も緩和的な環境を維持する考えをこれまで示している。また、最新の米消費者物価指数(CPI)と米生産者物価指数(PPI)でインフレ再加速が示され米連邦準備制度理事会(FRB)は早急な金融緩和に慎重であるため、ドルは売りづらい。FRBが6月から3回の利下げを実施するとの市場観測は揺らぎ、利下げは年2回に縮小される展開も想定され、米金利高・ドル高のシナリオが考えられる。
【日本銀行金融政策決定会合】(18-19日開催予定)
日銀は今月18-19日に金融政策決定会合を開催し、現行の大規模緩和政策を維持する公算。市場はマイナス金利解除をみており、想定内の政策決定なら失望の円売りに振れやすい。
【米連邦公開市場委員会(FOMC)】(19-20日開催予定)
FRBは19-20日、FOMCを開催し、現行の引き締め的な政策を維持する見通し。