考察や解説に見せかけたネタバレ動画も
フリーターのBさん(25歳男性)は、ネタバレコンテンツがSNSの「おすすめ欄」などに表示されることに不満の声を寄せる。
「最近はネタバレ動画の流行もあり、僕のSNSやYouTubeのおすすめ欄にもよくそういった動画が表示されます。そのタイトルやサムネイル画像に結末にかかわる部分が記されているので、見たくもないのに結末を知ってしまうことがあるんです。また考察や解説と見せかけた、ただのネタバレ動画などもあり、興味を持っていた映画などのオチを先に知ってしまって、劇場に足を運ぶのをやめたことも何回かあります。
そういう動画を好んでいる友人は、大学でも周りにいるのですが、平気でネタバレをしてくるし、ネタバレを見ていることが当然かのような態度で会話をしてくるので、辟易とします」(Bさん)
ネタバレで稼ぐ風潮は「大迷惑」
X(旧Twitter)などのネタツイ(ネタになるおもしろ系投稿)のなかにも、ネタバレが含まれていることもあるという。大学生のCさん(20歳男性)は、こう話す。
「ネタツイ系の投稿とか、おもしろい情報まとめのようなアカウントをたくさんフォローしています。しかし、最近はそうした『ネタ』や『まとめ』情報のなかに、しれっとネタバレが含まれていることがあるんです。たとえば、人気漫画の最新話にでてくるキャラクターや、話題の映画の相関図などが使われていたりする。
そうすると、コミックス派の僕はバズっている意味がわからず検索するわけです、そこで『ネタバレじゃん! 最新話、こんなことになっているのか』と絶望するんです……。このように思わぬところにネタバレが増えた原因は、やはりインプレッションが稼げて、手軽にSNSで儲けられるようになったからという面もあるでしょう。正直、大迷惑なのでこうした風潮はなくなってほしい」(Cさん)
Z世代は時間までもコスパ感覚で捉えているといわれる。そんななか、先に結論を知っておきたいというネタバレ消費なる言葉も出てきたわけだが、実際にはZ世代のなかにもこうした風潮に不快感を示している人もいる。若者の消費行動をひとくくりにすることには無理があるようだ。