米国株よりも日本株の方が割安だと考える
パッシブ運用で手数料が安い投資先としては、全世界の株式に分散投資できる「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」通称「オルカン」や、米国株を代表する「S&P500」に連動するインデックスファンドが人気だ。だが清原さんはそれらを選ぶことは「好みの問題」としながらも、1つのリスクを指摘する。
「そもそも、海外株には為替リスクがあります。今後円高になれば、その分損をしやすくなるでしょう。
私は米国株よりも日本株の方が割安だと考えます。その上で投資初心者の立場に立って考えるなら、手数料が極めて安いパッシブ運用の代表格である『TOPIX(東証株価指数)』に連動する『ETF(上場投資信託)』を選びたい」
ETFには日経平均株価に連動するものもあるが、日経平均が225銘柄に限定されているのに対し、TOPIXは原則として東証プライムに上場している全銘柄が対象なので、よりリスク分散になる。
「日本株はいま急速に上がってきており、さらに上がる可能性は充分にあります。ただ、相場は常に下落と上昇を繰り返しており、今後下げ相場になる可能性もある。しかし私が40年以上日本株を見てきてわかったのは“下がらなければ上がらない”ということ。
株価が下がると多くの人は“日本はもうダメかもしれない”と悲観して投資にも消極的になりますが、実はそうしたときこそ“買い場”なのです。
とはいえ、いざ下落したら世の中の悲観ムードや不安に引きずられてしまう人も多いでしょう。だからこそ、TOPIXのETFに毎月同額、自動的に積み立て投資をしておくことをおすすめします」
※女性セブン2024年4月11日号