住まい・不動産

【超高層マンションが灼熱地獄に】温暖化の影響で住宅の“南向き信仰”に変化 真夏はエアコンフル稼働でも涼しくならず、北向きマンションに買い替える人も

温暖化が進む昨今、マンション選びの“常識”にも変化が(写真:イメージマート)

温暖化が進む昨今、マンション選びの“常識”にも変化が(写真:イメージマート)

 地球温暖化が進み、異常気象が常態化しつつある。日本には豊かな四季があり、季節の移ろいを感じられたが、昨今は春や秋が極端に短く、暑すぎる夏と温暖化した冬が数か月続く「二季化」現象が起こっている。その「二季化」は、住宅選びにどんな影響を及ぼすのか。

 日本人は昔から南向きの部屋を好んできた。高温多湿という日本特有の気候もあり、風通しや日当たりのいい南向きの家やマンションが多く造られ、実際に価格や不動産評価が高いのは南向きの物件だ。

 ところが、住宅評論家の櫻井幸雄さんによると、近年は温暖化の影響で、この“南向き信仰”が崩れ始めているという。

「特に顕著なのが、南向きの超高層マンションです。この場合、両隣が別の住戸だとすると、一面しか窓を設けることができないため、南向きに大きな窓を設置する傾向が強い。しかも、高層階だと前を遮る建物や樹木がなく、大きな窓から大量の太陽熱が入ってくるので、一般のマンションや一戸建てに比べてより暑くなってしまう。真夏ともなると、まさに灼熱地獄で、とても住んでいられないというのです」(櫻井さん・以下同)

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