一方、市場では、「前日比1.2%円安ドル高が進まなければ介入はできない」との見方もあり、151円台水準でのもみ合っている足元の状況では、政府・日銀は介入に動けないと想定できる。介入実施のタイミングとしては、米経済指標などを材料に円売りドル買いが強まり152円台に乗せた頃合いを考える。152円より上は「ドル売りポジションの巻き戻しのドル買い」が入り、加速的な円安も想定される。
先週、鈴木財務大臣、神田財務官は円安けん制発言を連日行った。その発言のなかで、過去の介入直前に出た「断固たる措置」があったことから、既に「スタンバイ」状態にあると推測する。今週は3月の米雇用統計など重要な経済指標の発表が予定されていることから、投機筋と政府・日銀によるせめぎあいは続く想定。介入警戒感の高まりは日経平均の重しとなりそうだ。
今週にかけて、国内は、4月1日に第1四半期日銀短観、2日に3月マネタリーベース、5日に2月景気動向指数(速報値)などが予定されている。
海外では、4月1日に米・3月PMI(確報値)、3月ISM製造業景気指数、2日に独・3月製造業PMI(確報値)、ユーロ・3月製造業PMI(確報値)、英・3月製造業PMI(確報値)、独・3月消費者物価指数(速報)、米・2月JOLTS求人件数、2月製造業新規受注、2月耐久財受注(確報値)、3日に中・3月財新PMI、ユーロ・3月消費者物価指数(速報)、2月雇用統計、米・3月PMI(確報値)、3月ISM非製造業景気指数、週次石油在庫統計、4日に米・週次新規失業保険申請件数、2月貿易収支、5日に英・3月建設業PMI、ユーロ・2月小売売上高、米・3月雇用統計などが予定されている。