親の才能を引き継ぎ、芸能界で活躍する二世タレントがいる一方、大谷翔平や藤井聡太八冠のように彗星のごとく現れ、前人未到の功績を残すプレーヤーもいる。果たして彼らは両親の能力が遺伝したのか、育った環境がそうさせたのか。遺伝の影響が及ぶ範囲に関する研究について紹介する。【遺伝の研究・全3回の第1回。第2回を読む】
きんさん・ぎんさん姉妹の子供たちも長寿
「『女性セブン』さんは昔よく取材に来てくれたね。きんの葬式と一周忌にも来てくれたけど、あれからもう20年になるかね」
本誌・女性セブン記者を笑顔で出迎えてくれたのは、愛知県名古屋市に住む成田幸男さん(93才)だ。
《きんは100才!、ぎんも100才!》
1992年に放映されたダスキンのCMで大ブレークした成田きんさんと蟹江ぎんさん。ともに100才を超えても矍鑠として、ストレートな物言いで一大ブームを築いた長寿の双子姉妹だ。
きんさんの三男である幸男さんも、90才を超えても健康そのもの。
「母のきんは107才で大往生して、私のいちばん上の姉は99才まで。残り4人のきょうだいもみんな90才を過ぎるまで長生きしました。きんの長寿が遺伝したんだろうね」(幸男さん)
超高齢社会が到来する中、いつまでも健康で長生きしたいと願う人は多い。食習慣や健康習慣に気を配り、病気にならないよう心がけても、もし幸男さんが語るように遺伝で寿命が決まってしまうのだろうか──。