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【遺伝か環境か】一卵性双生児のお笑いコンビ「ダイタク」が語る双子の不思議 性格も食べ物の好き嫌いも一緒なのに兄だけが「通風」に

遺伝が心理的特徴に影響を与える割合。パーソナリティ、能力、社会行動などへの影響度(その2)

遺伝が心理的特徴に影響を与える割合。パーソナリティ、能力、社会行動などへの影響度(その2)

 遺伝による大きな影響と、ほぼ同じ環境で育った2人だからこそ異なる性質はわずかだが、これから先、それぞれ家庭を持ったり別の職業に就くことがあれば、環境による影響が出るかもしれない。

 ダイタクの2人は性格もソックリというが、家族間において性格はどのくらい遺伝するのだろうか。

 性格(パーソナリティー)は「ビッグファイブ」と呼ばれる5つの因子(「外向性」「神経症傾向」「協調性」「堅実性」「経験への開放性」)で説明されることが多い。さまざまな研究の結果、ビッグファイブの30~50%が遺伝によるもので、残りのほとんどは環境によるとされている。

「運」にも遺伝が関係する理由

 驚くべきことに「運」にも少なからず遺伝が影響するという。

 安藤さんが紹介する別の研究では、病気になったり交通事故に遭うなど一般的に「運がなかったと見なされる出来事」は26%が遺伝で説明でき、離婚や解雇など「本人にも責任があると見なされる出来事」も遺伝率は30%だった。『言ってはいけない 残酷すぎる真実』をはじめとした遺伝関連の著作が多い作家の橘玲さんもこう指摘する。

「交通事故も、赤信号を渡ったり、無理な追い越しが原因で起きたのなら、単なる偶然ではなく、本人のパーソナリティーが影響していると考えられます。パーソナリティーは半分程度、遺伝の影響を受けるので、不運な事故にも遺伝が関係しています。

 行動遺伝学の第一原則は、“人の行動特性はすべて遺伝的である”。ですから、私たちの人生はいかなるときも遺伝の長い影に覆われているのです」

第3回へ続く第1回から読む

※女性セブン2024年4月18日号

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