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【芸能人へのファンハラスメント】推し活トラブルが頻発する時代 推しとの適切な距離感を保つために各自が設定するマイルール

「面と向かって言えないことは投稿しない」

 ファンと推しとの距離感が難しくなっているいま、実際に推し方が変わってきたという声もある。都内に住む会社員のAさん(40代男性)は、20代の頃からいくつかの女性アイドルグループを推している。X(旧ツイッター)では、推し活用のアカウントを持ち、日々アイドルに関する投稿をおこなう。

「昔は、とにかく何でもかんでも投稿していました。『かわいい』と思ったら『かわいい』、新曲があまり好みじゃなかったら『イマイチ』とか……。メンバーが卒業を発表したら、『引き止めない事務所はわかっていない。事務所が悪い!』という感じで“事務所批判”もしていました。ライバルにあたるグループを批判することもありましたね。

 いまは、ネガティブな内容は一切投稿しなくなりました。というのも、10年くらい前まではメンバーがSNSで自由に投稿するようなことはありませんでしたが、最近ではSNSを駆使するのは当たり前だし、エゴサーチをしていると明言するメンバーもいる。SNSでファンからの批判に牽制するような投稿をするメンバーもいます。

 つまり、ネガティブな投稿をメンバーに見られ、捕獲される可能性があるということです。ファンの投稿でメンバーが気分を悪くするのは本意ではないので、ネガティブな内容は一切やめました」

 Aさんは、SNSでは「面と向かって言えないことは投稿しない」とルールを決めたという。

「以前のSNSは、仲間内しか見ていないという感じでしたが、いまはまったく違う。誰が見ているかわからないし、ちょっとしたことで炎上することもある。推しが嫌な気分にならないためというのもありますが、単純に自分を守るという意味でも、悪口は投稿しません。

 自分のなかでは『SNSも現実社会も同じ』と考えるようにしています。だから、悪口もそうですが、自分の専門分野でないものについては極力発言を避けますし、プロに対して“アドバイス”もしない。それこそアイドルに向かって『ダンスが下手だ』とか、面と向かってなら言えません。確実に自分よりは踊れますから」(Aさん)

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