自宅に眠る“お宝”を有効活用するにはどうすべきか。死後に価値の高い“資産”が見つかることも珍しくないので、その前に自分自身で探し出して上手に処分することが重要だ。実態をよく知る遺品整理士でエコロ・ダイレクト(遺品整理業者)社長の望月信久氏が語る。
「長く同じ家に住み続けているご年配の方などの自宅に掘り出し物が眠っているケースは少なくない。希少品なら数万円から数十万円で買い取ることもあります」(以下、「 」内は望月氏)
表は望月氏が実際に買い取った“お宝”の事例リストだ。年代物の洋酒や日本製ウイスキーなど酒類のほか、掘り出し物である可能性が高いのが、人形類だという。
「古い家の物置などから出てくるひな人形は、江戸や明治に作られた年代が古い物も多い。状態が良好なら30万円の値が付くことがある。こけしも骨董価値が高く、数万円で取引されることが多い。箱やケースに作者の名前が入っていると高値になる可能性がより高いです」
近年は若者の間でレトロブームが勢いを増しており、旧式のカセットデッキやフィルムカメラのレンズは保存状態が良ければ、「数万円で取引される」。バブル期に作られたゴルフコンペの優勝カップは銀製であることが多く、SV(シルバー)などの刻印が刻まれていれば「1万~2万円の価値になる」という。
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