キャリア

【中学受験と塾選び】難関フェリス女学院を目指して娘をSAPIXに通わせた共働き夫婦の悪戦苦闘 妻を傷つけた夫の一言「αクラスじゃないと通う意味がない」

 そんなふうに苦戦をする中、もうすぐ小学5年の2月、つまり、小学6年の新学期を迎える前のある日のことだ。A子さんはリモートワークが週に4日だったが、それを2日にせよという指示があった。担当する業務内容が変更になったからだ。

 在宅勤務も大変で、息子が小学校から帰ってきたら家の中は大騒ぎになるし、それに加えて、娘の学習の付き添い、家事もしなくてはならない。ヘトヘトになって、夫にもうすこし家事を手伝うように頼む。現在は風呂とトイレの掃除が夫の分担だが、他の掃除や食器の洗い物もやってほしいと伝えるとこう返ってきた。

「αクラスにいないならSAPIXの意味はないから転塾をさせたら」

 A子さんは夫の顔を見た。元々、配慮がないことをいう人だったが、それに悪気がないと承知して結婚をした。しかし、今回は許せなく、ストレスが溜まっていく。

 今回はA子さんが憧れの難関校、フェリス女学院に娘を入れたいと思い、SAPIXに入れてからの奮闘ぶりを描いた。夫に「αクラスにいないと意味はない」といわれ傷ついたというA子さんはどう行動するのだろうか。

第3回につづく第1回から読む

【プロフィール】
杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ)/ノンフィクションライター。2005年から取材と執筆活動を開始。『女子校力』(PHP新書)がロングセラーに。『中学受験 やってはいけない塾選び』(青春出版社)も話題に。『中学受験ナビ』(マイナビ)、『ダイヤモンド教育ラボ』(ダイヤモンド社)で連載をし、『週刊東洋経済』『週刊ダイヤモンド』で記事を書いている。

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