あなたのかかりつけ薬局が指定の申込書を書かせる目的はわかりませんが、かかりつけ薬局として、これらの機能を果たそうという趣旨かと思います。どちらの薬局でも、ほかのかかわりのある医療機関や専門医に対して利用者の服薬情報を提供できる体制であることが知事の認定要件になっています。服薬情報は重要な個人情報であり、その提供には患者の同意が必要ですから、申込書でその同意をすることになっているのでしょう。
メリットとしては、それぞれの制度目的に沿った特定機能に基づく対応が期待できることです。デメリットとしては、あなたの個人情報が承諾なく医療機関に提供される可能性があるということです。しかし、あなたの治療にかかわりのない医療機関へは提供されないはずですから、実際上の不利益はないと思います。
竹下正己（たけした・まさみ）／1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。射手座・B型。
※女性セブン2024年5月23日号
