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【日本株週間見通し】日経平均は雲下限水準でのもみ合い継続か TOPIXも方向感に乏しい

今週の日経平均はどう動くか

今週の日経平均はどう動くか

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の5月7日~5月10日の動きを振り返りつつ、5月13日~5月17日の相場見通しを解説する。

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 先々週から先週の日経平均は294.35円高(+0.78%)の38229.11円と上昇。4月29日と5月2日の2回、政府・日本銀行と思われる円買いドル売り介入が実施されたことから、為替は1ドル160円台から151円台まで円高ドル安が進行。その後、週末にかけて155円台まで戻すなど為替が乱高下。東京市場は、為替の荒い値動きが嫌気されたことから日経平均の方向感は乏しくなった。

 また、3月期決算企業の発表が本格化を迎えたなか、円安推移や脱デフレ機運等で市場の期待感が高まっていたこともあり、今期業績見通しが市場コンセンサスに届かなかったスクリーンHD<7735>、パナHD<6752>、日本製鉄<5401>、トヨタ自<7203>、三菱重<7011>などが売り優勢に。川崎重<7012>やダイキン<6367>など好業績を発表し買われた銘柄もあったが、ここまでの決算発表はネガティブな反応がやや目立ったことから、投資家心理の悪化にもつながった。

 一方、米国市場ではNYダウが9日まで7営業日連続で上昇したほか、ナスダックが史上最高値に迫るなど米国株は上昇。米国株のしっかりとした動きは日本株の下支えとなった。なお、週末に算出された5月限オプション特別清算指数(SQ)は38509.47円(市場推計)。

 8日に発表された4月第4週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を2030億円買い越したほか、TOPIX先物を491億円買い越し、225先物は692億円売り越したことから、合計1829億円の買い越しとなった。一方、個人投資家は現物を1921億円売り越すなど合計で3290億円売り越し。なお、信託は現物を1707億円と買い越した。

 日経平均の日足チャートでは、25日移動平均線が75日移動平均線を下回る可能性が高まっており、短期トレンドは徐々に悪化している。先週の日経平均は、25日移動平均線を上回る場面が数回見られたものの、すぐに跳ね返される展開が目立った。一目均衡表では、雲下限に沿ったきれいな動きが見られる。下向きの基準線が上値を抑えていることから、38229円水準で位置する雲下限を一時的に下放れる展開もありそうだが、指数を積極的に売買するような雰囲気は感じられないことから雲下限水準が一定の下値支持として機能しそうだ。

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