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【日本株週間見通し】日経平均は雲下限水準でのもみ合い継続か TOPIXも方向感に乏しい

 日経平均だけではなくTOPIXも方向感に乏しい。8日の取引時間中にトヨタ自の決算が発表された後、TOPIXが相対的に強含む場面も見られたが、9日以降のトヨタ自が下落推移となったことからNT倍率は14.0倍水準と目立った動きは観測されなかった。

 4月下旬と5月上旬の為替の乱高下は、いずれも東京市場が休場、もしくは場が開く前の早朝に発生したことで、日本株はダイレクトな影響を受けなかったが、為替の乱高下は積極的な売買を手控えさせる要因として市場では意識されている。こうした要因に加え、今週は3月期企業の決算発表がピークを迎えることから、日経平均やTOPIXは引き続き方向感に乏しい地合いが続くだろう。

 プライム市場の売買代金は、決算発表銘柄を中心とした売買が入っていることでコンスタントに4-5兆円台をこなしており、グロース市場のように目に見えて売買代金が減少しているわけではない。ただ、日経平均が25日移動平均線や75日移動平均線を上回り、39000円台、40000円台を目指すために必要不可欠な東エレク<8035>など半導体株がさえない。こうした半導体株は、5月下旬とみられる米半導体大手エヌビディアの決算発表までは動きにくい。

 2月のエヌビディア決算発表後に、日経平均がバブル期の1989年12月29日高値を上回ったことを記憶している市場関係者は多いはずだ。3カ月前のような起爆剤的なイメージをエヌビディア決算に期待していることから、今週の東京市場も目立った方向性は出ないと考える。なお、10日の引け後に発表された東京エレクトロンの決算は、今期業績見通しはほぼ市場コンセンサス通りだったことでスクリーンHDのような急落などは回避されそうだ。

 今週の国内では、14日に4月国内企業物価、16日に第1四半期GDP1次速報値、3月鉱工業生産(確報値)などが予定されている。

 海外では、14日に独・4月消費者物価指数、5月ZEW景況感指数、英・3月ILO失業率、4月雇用統計、欧・5月ユーロ圏ZEW景況感指数、米・4月生産者物価指数、15日に豪・第1四半期賃金指数、欧・ユーロ圏第1四半期実質GDP(改定値)、米・4月消費者物価指数、5月ニューヨーク連銀製造業景気指数、4月小売売上高、週次原油在庫、16日に豪・4月雇用統計、米・新規失業保険申請件数、4月住宅着工件数、5月フィラデルフィア連銀景況指数、4月鉱工業生産指数、17日に中・4月新築住宅販売価格、鉱工業生産指数、小売売上高などが予定されている。

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