ナンバープレートの取得をせず、ノーヘル・安全装備なしで公道を走る「違法モペッド」が社会問題化している(疋田智氏提供)
違法状態で公道を走るペダル付き電動オートバイ「モペッド」が増えている。警察の取り締まりが追いつかず、交通弱者である子供や老人らが危険に晒される状態が続く。そうした事故が招く悲劇は加害者となりうる運転者にも同様に襲いかかる。モペッドの違法運転をする者に待ち受ける「地獄の賠償ロード」について警告する識者に、フリーライターの池田道大氏が聞いた。(全3回の第2回。第1回から読む)
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近年、都心を中心にかなり見かけるようになったモペッド。ペダルがあって見た目は電動アシスト自転車に似ているが、法律上は原付バイクなどと同じ扱いだ。公道を走行するには運転免許やナンバープレートが必要で、ヘルメットも着用しなくてはならない。
しかし、そうしたルールを無視してノーヘル・ノーナンバーの“違法モペッド”で歩道を爆走する姿に「危ない!」と身の危険を感じたことのある人も多いはずだ。
そもそもモペッドには誰が乗っているのか。都内のネット販売店は「通勤用に買われる方が多い。デリバリー関係の仕事で必要と言うケースも目立ちます」と語る。
自転車評論家の疋田智さんは「夜の街の需要」を指摘する。
「事情通の話では、モペッドの人気は歌舞伎町や六本木のホストから始まったようで、新宿や渋谷、港区の界隈でよく見かけます。燃費もかからず交通費を浮かせられるし、何しろ見た目がカッコいい。ヘルメットを被らなくてもいいから髪型が崩れないし、夜中に酔っ払って乗っても捕まらないと思っているのでしょう。本当はヘルメットの着用が必要で、当然ながら飲酒運転も禁止なのですが、“自転車だから大丈夫でしょ”とタカを括っているようです」
深夜の歩道を無灯火・ノーヘルで疾走するモペッド(疋田智氏提供)