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【日本株週間見通し】上値は重いが下値も固い 方向感の定まらない地合いが続く可能性も

 なお、今週の30日には、TOPIX定期見直しに伴うリバランス、31日にはMSCI定期見直しに伴うリバランスがそれぞれ発生するため、週末にかけては売買代金が5兆円前後まで膨らむ可能性はある。MSCI定期見直しでは、アシックス<7936>が新規採用となるが、清水建設<1803>、シャープ<6753>、ヤマハ<7951>、東武<9001>、小田急<9007>など15銘柄が除外となる。指数インパクトが小さい銘柄ではあるが、日経平均採用銘柄が多く除外されることで31日大引けのタイミングは注意したいところだ。

 長期金利上昇を受けて、株式市場では、三菱地所<8802>、三井不動産<8801>など不動産株の下げが目立つ。一方、代表的な金利上昇恩恵セクターである銀行株は、コンコルディア<7186>など地銀がやや買われたが、三菱UFJ<8306>などメガバンクは横ばい推移と目立った動きは観測されなかった。12年ぶりの水準まで長期金利が上昇したことに対して、市場は「脱デフレ」を好感するわけではなく、相場の急変などへの警戒感が先行しややネガティブな反応を示した。

 週明けの27日から28日にかけて、日銀金融研究所主催の国際コンファランスに植田和男日銀総裁など日銀関係者が出席することから、サプライズ発言への警戒感が強まった可能性もあろう。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)開催に伴うブラックアウト期間入り直前のため、米政府高官の講演も多い。日米政府高官の発言によって日米金利が振らされる地合いは続く。
 
 今週にかけては、国内は、27日に3月景気動向指数(確報値)、日銀金融研究所の国際コンファランス(28日まで)、28日に4月企業向けサービス価格指数、29日に5月消費者態度指数、31日に5月東京消費者物価指数、4月失業率、鉱工業生産(速報値)、住宅着工件数などが予定されている。

 海外は、27日に独・4月小売売上高、5月Ifo景況感指数、28日に豪・4月小売売上高、米・3月S&Pケースシラー住宅価格(20都市)、5月コンファレンスボード消費者信頼感指数、29日に豪・4月消費者物価指数、独・6月GfK消費者信頼感調査、5月消費者物価指数(速報)、米・5月リッチモンド連銀製造業指数、30日に欧・5月ユーロ圏景況感、4月ユーロ圏失業率、米、新規失業保険申請件数、第1四半期実質GDP(改定値)、4月卸売在庫(速報値)、4月中古住宅販売成約指数、週次原油在庫、31日に中・5月製造業PMI、サービス業PMI、欧・5月ユーロ圏消費者物価指数(概算値速報)、米・4月個人所得、PCEデフレータ、5月シカゴ購買部協会景気指数などが予定されている。

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