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【日本株週間見通し】日本の長期金利上昇もTOPIXは年初来高値付近

先週の日経平均は週間で158.21円安

先週の日経平均は週間で158.21円安

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の5月27日~5月31日の動きを振り返りつつ、6月3日~6月7日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は週間で158.21円安(-0.41%)の38487.90円と下落。長期金利の指標となる新発10年国債利回りが1.100%まで上昇するなど、日本銀行による金融政策の早期正常化が意識されて、積極的な買いが手控えられ方向感に乏しい地合いとなった。日本だけではなく、米国も長期金利が上昇しており、10年国債利回りは約一カ月ぶりに4.6%まで上昇。セールスフォースなど構成銘柄の急落も影響したことで、NYダウは5月17日につけた終値ベースの史上最高値40003.59ドルから2週間ほどで約5%下落するなど米国株下落も日本株の重しとなった。週末は「政府が公務員年金など100兆円規模の公的マネーを積極運用に回す」と報じられたことなどが材料視されて上昇したものの、25日移動平均線水準まで値を戻すと上値は重くなった。

 31日はMSCI定期見直しに伴うリバランスが大引けで入ったことから、プライム市場の売買代金は7.7兆円と、2022年4月の市場区分見直し以降で最大の売買代金を記録したが、5月下旬にかけて商いは減少し、3兆円台の売買代金に留まる日も多かった。

 なお、5月第4週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1017億円売り越したほか、TOPIX先物を1137億円買い越し、225先物は316億円買い越したことから、合計436億円の買い越しとなった。一方、個人投資家は現物を715億円買い越すなど合計で219億円売り越し。なお、信託は現物を108億円と小幅売り越した。

 金利上昇を受けて、ふくおかフィナンシャルグループ<8354>、九州フィナンシャルグループ<7180>、りそなホールディングス<8308>など地銀株や、第一生命HD<8750>など保険株の動きが好調。セクター別では上昇している業種もあるが、東京市場全体でみると金利上昇は買いを手控えさせる要因となっている。2-3月の強い地合いであれば、金利上昇を「脱デフレ」とポジティブに捉え大型株が買われたかもしれないが、投資家心理が悪化している状況下、関連するセクター以外は買いを手控えるネガティブな捉え方が先行している様子。

 6月13-14日に開催される日銀金融政策決定会合では、国債買入の段階的な減額や追加の利上げ時期などに対する声明、発言の有無が注目されている。日銀会合の直前である11-12日には米連邦公開市場委員会(FOMC)も開催されることから、6月中旬の日米中銀会合を通過するまで方向感に乏しい地合いは継続する可能性もあろう。

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