手数料などコストが高い点に注意
変額保険のいちばんの注意点は、手数料などコストが高い点です。運用に関する手数料も保険料に含まれるため、すくなくても手数料以上の利回りで運用できないと元本割れしてしまいます。また、契約から10年以内に解約する場合は「解約控除」として一定額を引かれることが多く、解約払戻金が払った保険料を下回るケースが多くなります。
変額保険は、保険と資産運用を組み合わせた商品なので、どうしても仕組みが複雑になります。長期の資産運用目的であれば、手数料の安いインデックス投信などで積立投資をし、保険はライフステージに合わせて入るというふうに、分けたほうがシンプルです。一方、相続税をできるだけ節税したい方にとっては、変額保険を利用するのもよいでしょう。
今回のまとめ
・変額保険は、運用次第で受取額が変わるリスクのある金融商品
・運用実績にかかわらず死亡保険金は最低保証されているので基本保険金額は支払われる
・資産形成には不向きだが、相続税対策には一考の価値あり
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。