持ち手に“血が付いているように見える絆創膏”
小売店勤務の20代女性・Bさんは、持ち手に一工夫をこらした。
「持ち手にマスキングテープを張るだけでもいいよと言われて、買おうかなと思っていたところに、職場に血がついた絆創膏が落ちていて、ものすごく気持ち悪くなりました。その瞬間、これだと思ったんです。他の人が触りたくないような、絆創膏を貼ればいい、と。
シンプルに絆創膏を持ち手に貼るだけでもそれなりの効果はあると思いますが、赤のマジックでちょっと色を付けて、血が付着しているように演出する一工夫がポイントです。この“血が付いているように見える絆創膏”の効果はてきめんで、劇的に盗まれなくなりました」(Bさん)
高級な傘なら目立つので逆に盗まれない?
逆転の発想というべきか、思い切ってビニール傘の使用をやめた人もいる。金融機関勤務の30代女性・Cさんは「約1万円」の傘を使うようになったという。
「最初は盗まれた時にショックが大きいと思っていたんですけど、あくまで私の場合、拍子抜けするくらい盗まれません。700円くらいのビニール傘を使っていた時、また盗まれたとイライラしていた日々が嘘のようです。結局ビニール傘はみんな同じような見た目で盗んでもバレないか、『間違えた』という言い訳がきくし、安いから盗んでもいい、という感覚なのかなと。でも高級な傘なら傘立ての中でも目立つし、壊れにくいし、メリットしかない。
よく考えたらビニール傘も700円ぐらいして、5本なくしたらもう3500円ですよ。長い目でみたら、結局高い傘がいいということなのかもしれません」
対策は三者三様で、どれが正解とは言えないが、ビニール傘の盗難に頭を悩ませている人たちは少なくないようだ。(了)