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なにわの台所「黒門市場」がインバウンド特需で分裂危機 外国人向け新規店が繁盛する裏で地元の常連客や日本人観光客の足が遠のく

大阪・黒門市場ではインバウンド活況に沸く一方で葛藤も

大阪・黒門市場ではインバウンド活況に沸く一方で葛藤も

店頭では英語表記のタグも

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 店舗間の立場の違いが大きくなっているわけだが、前出の飲食店店主はこんな問題にも言及した。

「新しく参入した外国資本の店は組合に入らないから、彼らからはゴミステーションや公衆トイレの設置・維持費に充てる組合費を徴収できない。イベントにも参加しませんね。組合員たちが店舗間の軋轢や、ゴミのポイ捨ても含めたトラブルを改善しようとしても、非組合員との足並みが揃わないので、うまくいっていないのが現状です」

 黒門市場商店街振興組合は「インバウンドに関する記事の取材はすべてお断わりしている」(事務局)とするのみだった。

 溝は深そうだ。

撮影/杉原照夫

※週刊ポスト2024年6月21日号

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