趣味を増やして、友人を増やすことが重要
早期退職してFIRE生活を送るかんちさんの毎日は、どのようなものなのか。
「まさに“毎日が日曜”なんですが、一方で、そんなに暇がないんですよ。ダラダラしてばかりの暮らしはすぐに退屈になってしまうので、生活のリズムを整えるようにしています。毎朝7時半に起きて、食事して新聞を読む。9時から10時までは保有銘柄の株価チェックをしていますが、10時になったらスポーツジムに行って運動をします。平日はできるだけ規則正しい生活をして、株仲間から誘われるとランチとかに行きますね。
午後も株価のチェックを少しして、あとは自宅のリビングで映画を観たり音楽を聴いたりして、ゆっくりくつろいでいます。毎日8~10時間は寝るようにして、運動不足にならないことも心掛けています」
文字通り“一生遊んで暮らせるお金”があるはずだが、かんちさんはそうしたなかでも妻への気遣いを忘れないようにしているという。
「注意しているのは、昼食で妻に負担をかけないことですね。定年退職した元サラリーマンが毎日自宅にいるようになって、奥さんに“おい、昼飯”とか上から目線で言って関係が悪くなるという話がよくありますが、そういう負担を掛けないよう昼食は牛丼屋やファミレスで済ませたりしています。優待券を沢山もっていますからね。
あとは趣味を多く持つようにしています。小さな土地で家庭菜園を始め、野菜を育てています。結構たくさんのスイカが収穫できたりするんですよ。スポーツジムや家庭菜園を始めると株仲間とは違う友人ができるのがいいですね。テニス、バイク、登山、ランニング……と趣味を増やしていくと、それぞれの友達が増えていきます。趣味は多いほうがいい。
“毎日が日曜”なんですが、相場が開いている日は平日、やっていない日は土日という感覚ですかね。ダラダラしないで、決めたルールは守る。これは株の取引と同じですね」
そう話すかんちさんの表情は、終始穏やかなものだった。
【プロフィール】
かんち/1961年、三重県生まれ。元消防士。専業投資家。49歳の時に株式投資で資産2億円近くを築いたことから早期退職。現在の資産は8億円超で、年間配当金は2000万円超に達する。投資初心者でもわかりやすく、判断基準が明確で再現性の高い投資手法は、個人投資家の間で定評がある。長年、書籍の刊行を期待されながらすべて断わってきたが、5月に初の著書『ほったらかしで年間2000万円入ってくる 超★高配当株投資入門』(ダイヤモンド社刊)を上梓し、注目を集めている。