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「時給も高くこんなにいい職場はない」 かつてのワンオペ問題を乗り越えて労働環境改善を実現させた「すき家の大改革」

すき家はいかにして労働環境改善を実現させたか

すき家はいかにして労働環境改善を実現させたか

 ゼンショーHDが運営する牛丼チェーン「すき家」は、4月3日より午後10時~翌日午前5時の間、合計料金に7%上乗せする深夜料金を導入した。「原材料費や人件費、エネルギーコストの上昇分に対応するため」(株式会社すき家広報室)としている。その一方で、都内店舗を中心に、アルバイトの深夜時給が軒並み高騰していることにも注目が集まっている。

 店舗により、1600~1900円超とコンビニやファミレスなどの深夜バイトと比べて高水準。なかでも昨年12月、北海道・ニセコ町近くに開店した「すき家5号倶知安店」の深夜時給は2088円(夏場は1900円)と2000円超えが話題となった。

 かつてすき家は「ワンオペ・長時間労働・低賃金」が話題になることも多く、2010年代には、ワンオペの時間を狙った強盗事件も相次いだ。2014年には労働環境改善に関して、第三者委員会から調査報告書が提出され、数々の法令違反も指摘された。

 そうした事態を受けてすき家は、2019年頃から本格的にDX(デジタルトランスフォーメーション)化を推進。タッチパネル注文や自動呼び出しなどのセルフサービス化を進め、配膳や片付けなどを含めた一連の仕事がほぼ客によるセルフ作業で完結するようになった。都内の一部店舗では牛丼の器のプラ容器への切り替えも進み、そうした店舗では注文した食事を食べ終わった客が自らゴミ箱に捨てるため、従業員の皿洗いの手間すら省かれている。都内店舗の深夜スタッフの女性はこう語る。

「ほとんど客と喋ることなく淡々と牛丼を盛り付けるだけ。暇な日なんかひと言も発しない日もあるので、日本語を勉強中の留学生もたくさん働いています。時給も高いので、こんなにいい職場はありませんよ」

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