息子たちは「後継者候補」との見方がある一方、柳井氏は「子供を跡取りにする気はない」と語ってきた。ファストリの社外取締役を10年間務めた京都先端科学大学教授の名和高司氏が語る。
「柳井さんは世襲を嫌うので、息子たちを社長にする気はないはずです。一方で柳井家の莫大な資産はCSR(企業の社会的責任)活動や寄付などを通じて、長期的な観点で社会に投資・還元をしていくのでしょう。もちろん、そこには節税対策も含まれるはずですが」
ファストリの株式を保有するのは柳井氏だけではなく、一海氏と康治氏がそれぞれ5980億円分、柳井夫人の照代氏も2900億円分を持つ(6月12日時点の時価)。柳井家の巨額資産の行方も含め、一族の動向に注目が集まる状況は続きそうだ。
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※週刊ポスト2024年6月28日・7月5日号