最後に乗ってきた親子がさっと受付…
IT企業勤務の30代女性・Bさんも、エレベーターに自分より後から乗った人が、先に受付を済ませることに納得がいかない派だ。
「エレベーターが開いたら、すぐに受付というようなタイプのクリニックに行った時のことです。1階でいちばん最初にエレベーターに乗ったら、後から親子ともう1人がぞろぞろと入ってきて、私は奥に追いやられる形になりました。
4階のクリニックに到着したら、親子がさっと降りて受付で手続きを始めたんです。気遣いがない人たちだなと思いました。私は心が狭いのでしょうか」
「自分が先だったと言うなら、一声かければ?」
40代女性・Cさんは、こうした乗り順と受付順について「そこまで気にしていない」と意外に感じるという。
「エレベーターに後から乗って、『先に受付をしてやろう』みたいなずるい魂胆の人は少ないのでは……。後から乗った場合、単純にドアに近かったから先に出て、受付に向かっただけの人も多いと思います。私なら、そうしてしまいそう。そんなにイヤな気持ちになっている人がいるなんて思いもしませんでした」
ただしCさんは、「ケース・バイ・ケース」だとも言う。
「たとえば座席に限りがある飲食店なら、乗り順を多少気にするかもしれませんが、それ以外だと別に大差ないのでは。もし、『自分が先に受け付けされるべき』だと言うなら、受付の前に一声かけてくれればいいと思います」(Cさん)
エレベーターに「乗った順=受付順」を守るか否か。明確なルールやコンセンサスがないだけに、黙って乗っている箱の中では、それぞれの思惑が渦巻いているのかもしれない。(了)