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【RIZAPグループ・瀬戸健社長インタビュー】SOMPOホールディングスとの大型資本業務提携の目的は「健康寿命の延伸」と「地方創生の起爆剤」

chocoZAPの会員数は120万人を突破

chocoZAPの会員数は120万人を突破

「コト消費」を促し地方活性化の起爆剤に

 もうひとつのテーマが、「地方創生」だ。chocoZAPの強みは前述の通り、日本全国にあること。

「高齢化、人口減少に伴い、地方の過疎化が進んで、旅行をしたりエステや習い事に通うなどのいわゆる“コト消費”が激減しました。コロナ禍の外出自粛でさらに加速してしまった。

 chocoZAPでカラオケやランドリーなどのサービスを拡充しているのもコト消費を促したいという気持ちからです。地方ではコンビニすらどんどんなくなっていて、特に高齢者は自宅にこもりきりになり、孤立してしまうという懸念もある。chocoZAPがインフラ的役割を担えるようなサービスを提供していき、地方活性化の起爆剤になれたらと考えています」

 そこまで広い面積を要さずとも出店が可能になるため、地方での出店は今後ますます増えていく見込み。さらには、滋賀・湖南市と「健康づくり習慣化の推進」に関するパートナーシップを組んだり、奈良・田原本町と町民の健康増進やスポーツ振興を目的とした連携協定を結ぶなど地元に密着した形で健康増進を図る取り組みも行っている。

「SOMPOさんが運営する介護施設から、利用者のかたが近くのchocoZAPを利用できるよう“chocoバス”での送迎を導入することも構想しています。これは単なる移動手段の範囲に留まらず、たとえば地方では地域内に停留所を設けて、各店舗の備品を運ぶ車の運行をコミュニティーバス化することで、人もモノも循環していく。一つひとつにかかる手間を“ついで”にこなすことで、いくつものリターンが利用者にもある形が理想です」

 常にチャレンジを続ける瀬戸さんが「結果にコミット」するとき、私たちが生きる社会は大きな変化を遂げているかもしれない。

【プロフィール】
瀬戸健(せと・たけし)/RIZAPグループ社長。1978年、福岡県生まれ。2003年に健康コーポレーション(現・RIZAPグループ)を設立。健康食品や美容関連用品などの販売のほか、2012年からパーソナルトレーニングジム「RIZAP」を手がけ、2022年7月には「chocoZAP」を立ち上げた。

※女性セブン2024年7月25日号

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