吉田みく「誰にだって言い分があります」

「水道代どうなるの?」お金をかけない夏休みにすべくママ友たちと“お庭プールの持ち回り”を約束した30代主婦に集中する“予想外の打撃”

「お金をかけない夏休み」を目指したはずが…(イメージ)

「お金をかけない夏休み」を目指したはずが…(イメージ)

 今夏も昨年同様の酷暑が続くが、旅行やレジャーなどに当てる家庭の夏休み予算は冷え込んでいるようだ。7月5日に公表された日本生命によるアンケート結果によると、夏休みの予算を「減らす」と回答した人は13.0%で昨年より増え、「増やす」と答えた人(9.6%)を上回っている。夏休みの過ごし方を尋ねた質問には「自宅・自宅周辺で過ごす」との回答が最多(48.4%)で、2位の「国内旅行(宿泊あり)」(16.3%)、3位の「近場のレジャー(日帰り)」(10.2%)を大きく上回った。物価上昇の反面、実質賃金が26か月連続でマイナスという厳しい経済状況が、多くの家庭を直撃している。

 一方、「お金のかからない夏休み」を計画的に過ごそうとしても、思わぬ出費やトラブルに巻き込まれるケースもあるようだ。フリーライターの吉田みく氏が、2人の児童を育てる30代女性のケースを報告する。

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 学校や幼稚園が40日間の長期休暇となる夏休みでは、子供のいる家庭の多くがその過ごし方に頭を悩ませている。物価高、猛暑の世の中で、世間はどのような夏休みを過ごすのだろうか。

 主婦向けの情報メディア『SHUFUFU』の運営会社が成人男女200人を対象に「夏休みの予定」に関するアンケート調査を実施したところ、「自宅でゆっくり」と回答した人が55.5%と最多だった(2024年6月実施)。自由記述で書かれた理由には、「お金が無いので出掛けられません」、「暑いので基本は家ですごしたい」などが挙がっていた。

 動画配信サービス、ゲーム、読書……自宅で過ごす方法は様々ある。そのなかでも幼い子がいる家庭でありがちなのが、“お庭プール”だろう。夫と小学生と幼稚園児の2児がいる埼玉県在住の専業主婦・アヤさん(仮名、39歳)が言う。

「私が住んでいるのは5年前に売り出された新興住宅地です。子育て世帯が多く、とても楽しく過ごしていたのですが、最近は近すぎる距離感に煩わしさを感じることが増えてきてきました」(以下同)

 アヤさんの家庭でも、今年の夏休みは自宅で過ごすのが中心になっている。家族での外出も車で1時間くらいの範囲でしかするつもりはなく、旅行などの遠出はしない予定だという。

「本当は旅行へ行きたいですが金銭的に厳しいですし、気温も高いので長時間のお出かけは躊躇してしまいます。ご近所ママ友たちにも聞くと、『旅行する余裕ないよね』『暑いから外出も大変』などと私たち家族と同様の意見が多くホッとしていました。この話から、長い夏休みを一緒に乗り切っていこうと盛り上がり始めたんです」

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