元々、「お互い気を使わないでいこう」との話し合いが事前にされており、食べ物や飲み物は各々必要な分を持ってくることを約束していた。しかし、会場はもっぱらアヤさん宅に集まる状況にもかかわらず、現在も水道代や電気代を特に貰うことはないという。
「親しいと思っていたママ友たちだけにマナーのない行動にはショックを受けています。この方たちとご近所さんで居続けなくてはいけないと思うと、すごくうんざりします。揉め事を起こしたくないので今回のことは自分の中でグッと堪えるつもりです……。お金をかけたくないから自宅で過ごすはずが、本末転倒でした」
アヤさんの救いは、子供たちが楽しそうに遊んでいる姿を見られることだけ。来年はプールが壊れたテイにして、集まりを断りたいと話していた。
付き合いが長くなるとこじれやすいのがママ友関係かもしれない。なかには子供という共通点だけで繋がっていることもあり、価値観のズレが生じやすいのだろう。あらゆる物価が高騰するなか、水道代、電気代が嵩むことは家計にとって大きな痛手だ。会場を提供してもらっているのに、相手から要望や要求がないからといって何もしないのは、良好な関係とは言えないかもしれない。
【プロフィール】
吉田みく(よしだ・みく)/埼玉県生まれ。大学では貧困や福祉などの社会問題を学び、現在はフリーライターとして人間関係に独自の視点で切り込んでいる。マネーポストWEBにてコラム「誰にだって言い分があります」を連載中。同連載をまとめた著書『誰にだって言い分があります』(小学館新書)が発売中。