今回の松屋の価格改定と深夜料金の導入について、SNSでは〈松屋、値上げ+深夜料金でめっちゃ高くなってて泣いた〉などと、ショックを受ける声が続出。外食チェーンに詳しいライターの小浦大生氏はこう説明する。
「現在の大手牛丼チェーンにおける“並盛”を比較すると、すき家『牛丼(並盛)』が430円、吉野家『牛丼(並盛)』が468円です。これまで松屋『牛めし(並盛)』が400円だったというのは、かなり安かったと言えるでしょう。今回松屋が値上げして『牛めし(並盛)』が430円になったのは、標準的な価格に近づいたと見ることもできます。また、すき家も松屋も深夜料金を加算しても吉野家より安いということを考慮すれば、“並盛”に関しては納得できる範囲内での値上げだと思いますね」
今年に入って150円の値上げも薬味復活となった『牛焼肉定食』
松屋の価格改定は今年に入って2回目。3月の価格改定では『牛焼肉定食』や『カルビ焼肉定食』が100円値上げされた。
「『牛焼肉定食』や『カルビ焼肉定食』については、今回の価格改定で50円値上げしているので、前回とあわせて今年に入ってから150円値上げしていることになります。安さが魅力でもある牛丼チェーンの定番メニューとしては、なかなかの値上げ幅であるのはたしかでしょう。
ただ、『牛焼肉定食』や『カルビ焼肉定食』などについては、2023年2月に定食から大根おろしとネギがなくなり、代わりに90円の小鉢をトッピングとして提供する形にリニューアルされていたものが、現在は定食に大根おろしとネギが組み込まれる形に戻っています。“薬味の有料化”は実質的な値上げと言われていたので、戻ったのは消費者にとってはうれしい話だと思います」(小浦氏)