上限ギリギリに設定でリターンに期待
つみたて投資枠の上限は年120万円。やりくり次第で賢く“上限ギリギリ”まで投資できれば、その後の運用次第ではより大きく増やすことも可能だ。ファイナンシャルプランナーの鬼塚祐一さんが解説する。
「多くの金融機関では、年2回、ボーナス月にだけ積立金額の増額を指定することができます。例えば、ちょうど120万円を使い切りたいなら、毎月の積立額は3万円にして、ボーナス月だけ45万円に設定すればいい。これほど大きな額に設定せずとも、なるべく投資額を増やせばリターンも期待できます」(鬼塚さん・以下同)
トランプ再選の可能性と「S&P500」「オルカン」売却のタイミング
投資で成功する秘訣は「安く買って高く売る」こと。
「できるだけ非課税投資枠の復活までの期間を短くするため、年末のクリスマス前に売るのも1つの手です。また、老後が近づいて取り崩しを考えるようになったら、毎月定額または定率で自動的に売却・現金化してくれる『定期売却サービス』を利用すると手間がかかりません」
S&P500やオルカンの売却を考えているなら、「円高で買って円安で売る」基本も忘れてはいけない。ファイナンシャルプランナーの松岡賢治さんが分析する。
「いまは歴史的な円安水準。日本の円安を懸念するトランプ氏の再選の可能性が高まると、円高になりそうです。つまり、いまが売り時になっている可能性があります」(松岡さん)
まだ始めていない人も、より積極的に運用したい人も、この夏が老後資産を大きく左右する天下分け目になるかもしれない。
※女性セブン2024年8月8・15日号