公共の場における子供の声は、時に「騒音」だとして、苦情やトラブルにつながるケースもある。実際SNSでは注目度が高い話題で、子供の声をうるさいと感じた人がボヤきを吐露するたびに、「子供の声は“騒音”なのか」をめぐる議論が巻き起こる。先日は、“子供の金切り声”について悩むユーザーが、“うるさいと言ってはいけない風潮がしんどい”といった主旨の悩みをXに投稿し、大きな関心を集めた。
実際に、普段なかなか言えなくても、公共の場での子供の「金切り声・奇声」を「うるさい」と感じる人がいるのは事実のようだ。住宅街やスーパー、ファミレス、病院などで“しんどい”思いをしたことがあるという人たちに話を聞いた。
“子供が怖がるから注意はやめて”とクレーム
IT企業勤務の30代男性・Aさんは、都内の住宅街にあるマンションで一人暮らしをしている。近隣には小学校をはじめ、幼稚園や保育園、小児科クリニック、公園など子供関連施設があり、日常的に多くの親子を目にする。そんな平和な住宅街で最近、異変が起きた。Aさんの住むマンションに不穏な張り紙が掲出されたのだ。
「今は基本的に在宅勤務なので、家で仕事をしていると、登下校時の声、追いかけっこして名前を呼ぶ声、路上で遊ぶ声など、いろんなシチュエーションの子供の声が聞こえてきます。僕の部屋は2階なので、大きな声だと会話がそのまま聞こえてくるレベル。でも子供の声は大きいものだと思っているので、基本的にはネガティブな意味合いを含む“騒音”と感じるほどではありません。集中したい時には、カフェに行くなど自分なりの対策をとっています。
ただ最近、近隣住民が子供に『うるさい』と直接注意したことが発覚しました。その親が自宅マンションを含む周辺住宅の管理会社に、“子供が怖がるから注意はやめて”とクレームを入れたようで、その旨がマンションの掲示板に張り出されました」