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【伊能忠敬界隈】とにかく日本中を歩き回る人が語る“長時間歩くコツ” 「京都や札幌を歩くのは苦手」だという意外な理由

2024年8月7日のCさんの歩数

2024年8月7日のCさんの歩数

「我ながら良い趣味だと思います」

 Cさん(50代/男性)は“気がついたら歩いていた”という言い方が正しいかもしれない。

「学生時代にラジオの面白さに目覚めたのですが、当時の悩みは録音テープがどんどん溜まること。通学中にウォークマンで聞いても消化しきれず、聞き終わるまで家の周辺を散歩しているうちに、ラジオを聞くのと散歩がセットになりました。バリバリの運動部だったので、歩くだけならいくらでも歩けたんです。それ以来、今に至るまで趣味といえば散歩ぐらいしかありません。家の近所はとっくに歩き尽くしたので、今では電車に乗って適当な駅で降り、そこから散歩しています」

 ラジオがきっかけで歩くのにハマったというCさんだが、いまでは筋金入りの伊能忠敬界隈の一人だ。1日平均歩数が2万歩を超える月もあるという。何回かに分けて、東海道や中山道、東京~仙台などの長距離ロードも完歩している。何がそんなに面白いのか?

「あらゆることを自分のペースで出来るのが良いですね。仲間を探す必要はないし、教室に通ったり練習したりする必要はないし、場所を探す必要もない。左右されるのは天気だけです。歩いている時はラジオや音楽を聞いたり、スマホで写真を撮ったり、考え事をしたり、良さげな店を見つけて入ったり、人気が無いところでは歌を歌ったり、とにかく気楽なもんですよ。

 しかもお金はほとんど掛かりません。私の場合、電車に乗るので交通費は掛かりますが、後は食事代飲料代ぐらい。食費は家にいても掛かるので、実質タダみたいなものです。金は掛からないし、時間は潰れるし、健康的だし、我ながら良い趣味だと思います」

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