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宅配ドライバーが恐れる「ヤバい家」 「箱が汚れている!」と土下座強要、ドアを開けた途端に異臭…要注意人物として社内で共有も

配達先の中には要注意の「ヤバい家」もあるという(イメージ)

配達先の中には要注意の「ヤバい家」もあるという(イメージ)

 アマゾンや楽天市場などネット通販での買い物が当たり前になるなか、再配達によるドライバーの負荷を軽減するためにも、置き配や宅配ボックスなど非対面での受け取り方法が普及しつつある。

 負荷とはつまり、何度も往復しなければいけない手間や時間、さらには余分にかかるガソリン代などだが、ドライバーが減らしたいのはそれらだけではない。「ヤバい家」への配送だ。

「土下座するまで帰らせない!」と恫喝

 Rさん(40代男性)は、この道10年になるベテランドライバーだ。仕事で大きなミスをしたことはなく、社内でも優秀と評されている。そんなRさんは、これまで一度だけ身の危険を感じたことがある。

「片手でも持てる程度の軽い荷物を届けた時のことです。玄関のドアを開けて出てきたのは40代後半ぐらいで、スウェットを着たやや小太りの男性でした。

 いざ荷物を引き渡すと、『段ボール(箱)が汚れている』と言うんです。正直、私の目から見てどこも汚れていません。強いていうなら、宛名ラベルが少し擦れていることでしょうか。とはいえ文句を言われたら一旦謝るのが鉄則です。即座に謝りました。

 すると相手は『無能』『ゴミ』などと暴言を言いはじめ、私の腕を掴んで部屋の中に無理やり引き込むと、壁を殴りながら『土下座するまで帰らせない!』と声を荒らげたんです。

 急なことだったので頭は真っ白。密室ですし、相手は話が通じなさそうなタイプで、恐怖しかありません。なりふり構わずに『警察を呼びますよ!』と何度か叫ぶとやっと解放してくれましたが、生きた心地がしませんでした」(Rさん)

 Rさんによれば、荷物を届けた先からクレームを受けることは日常的にある話。“よくある”事例は、対応例がマニュアルにまとめられているというが、監禁一歩手前の事案はシャレにならない。この件は本部に報告されるとともに、要注意人物として社内で共有されることになったという。

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