投資情報会社・フィスコが、株式市場の8月13日~8月16日の動きを振り返りつつ、8月19日~8月23日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は週間で3037.67円高(+8.67%)の38062.67円と上昇。7月の米消費者物価指数や小売売上高の内容が程よい結果となったことから、米景気後退観測は大幅に後退しNYダウやナスダックなど米主要株価指数はそろって上昇した。米国市場の落着きや為替の円安ドル高を背景に、日本株は戻りを試す展開に。
15日に発表された4-6月期GDPが前期比+0.8%、年率換算では同+3.1%と2四半期ぶりに増加に転じたことで、メガバンクなど金融株や主力株が買われ日経平均は上昇継続。週末には、ドルが149円まで円安ドル高が進んだこともあり、日経平均やTOPIXは5日続伸し、ともに200日移動平均線を上回った。
なお、週半ばに岸田首相が、9月の自民党総裁選に出馬しないことを発表。為替は瞬間的に上下に動くような場面が見られたが、日本株への影響は限定的。
8月第1週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を4554億円買い越したほか、TOPIX先物を5962億円売り越し、225先物は8332億円売り越したことから、合計9740億円の大幅な売り越しとなった。一方、個人投資家は現物を204億円買い越すなど合計で312億円買い越し。なお、信託は現物を2107億円と買い越した一方、自己が現物を1兆3150億円売り越した。
日経平均は200日移動平均線を上回り、37941円水準で位置する25日移動平均線も上回り38000円台を回復した。25日移動平均線は下向きのため、この水準を上回ってもトレンド転換につながるポイントではないが、約1カ月ぶりにこの水準を上回ったことで投資家マインドはより改善されよう。日経平均がいったん売られたとしても、37020円で位置する200日移動平均線が下値支持として機能するか注目。