ファンクラブ会員は“家族”として試合会場の主役に(写真提供:東芝ブレイブルーパス東京)
今年5月、東芝ブレイブルーパス東京の劇的優勝で3季目を終えたラグビー「リーグワン」。2015W杯イングランド大会でのジャイアントキリング(南アフリカに勝利)、自国開催を成功させベスト8に進出した2019W杯日本大会を経て、進化を続ける日本ラグビーだが、その実力や人気は定着したのか。今後、ラグビーのプロ化(ビジネス化)は成功するのか。そうした問いを考えるうえでキーマンとなるのが、リーグ内でもわずかな例しかないクラブの「独立事業会社化」で誕生したラグビークラブ・東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)の荒岡義和社長だ。
日本のラグビーはビジネスとして「黎明期」にあると指摘する東芝ブレイブルーパス東京の荒岡義和社長(撮影:五十嵐美弥)
ラグビーは未経験の“門外漢”から社長に抜擢された荒岡氏だったが、ほろ苦さとともに終えたリーグ初年度はコロナ禍で集客に苦戦し、実質的に3300万円の赤字となった──。ゼロからのスタートで今季(2023年12月〜2024年5月)14季ぶりの日本一に輝いた荒岡社長の挑戦を、フリーライターの池田道大氏がリポートする。【前後編の後編。前編を読む】