「ラグビーブーム」を取り戻すには日本代表の活躍が必須
新生日本代表(2軍的位置付けのJAPAN XVを含む)が6月から7月にかけて行ったイングランド、マオリ・オールブラックス、ジョージア、イタリアとの5試合は1勝4敗に終わった。ジャパンが強くなって盛り上がれば、リーグワンも盛り上がる。2015年、2019年のワールドカップのようなラグビーブームを取り戻すために、始まったばかりの新生ジャパンに荒岡社長がエールを送る。
「ジャパンにはとにかくテストマッチで勝ってほしいし、お客さんが盛り上がるゲームをしてほしい。招集された選手たちは短期間で一生懸命やったのでしょうが、6月のイングランド戦を見る限りは準備不足でした。仲間内では、『これじゃ代表戦を見ているより、ブレイブルーパスの試合を見ているほうが面白いな』なんて話も出たほどです(笑)」
「ジャパンが良い試合をしてラグビー人気を高めるためにも、協会が戦略的に物事を進めることが大事です。協会は、ワールドカップでベスト4に入るという目標をずっと掲げていますが、近いうちに実現してほしい。代表チームが強くなると注目が集まるのはどのスポーツでも同じです。ジャパンはぜひ次のワールドカップでベスト4に入ってほしい」
8月26日からパシフィックネーションズカップ2024が始まり、エディジャパンはカナダ代表、アメリカ代表などと対戦する。ジャパンの試合が人々を感動させ、その熱がリーグワンにつながってラグビービジネスがさらに成長するためにも、熱い試合を期待したい。
【プロフィール】
荒岡義和(あらおか・よしかず)/1965年、新潟県生まれ。東芝入社後、主に社会インフラ事業の営業畑を歩む。2021年4月、東芝インフラシステムズ中部支社長より、東芝ラグビー新リーグ参入準備室に室長として異動。同8月より東芝ブレイブルーパス東京株式会社代表取締役社長。
取材・文/池田道大(フリーライター)
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