「家にいたのになぜ不在票を入れるのか」
次に多いクレームは不在関係だという。
「午前中指定だったので、ドライバーが12時少し前に急いで伺ったのですが、不在だった家がありました。仕方なく不在票を入れて午後の配達をしていると、お客さまからドライバーの携帯に猛クレームが入ったんです。『家にいたのに! 待っていて次の予定が遅れた、どうしてくれる!』といった調子です。
インターフォンを鳴らしても気づかなかったのかなと思いますが、こちらは確かに伺っているわけで……、謝るしかありませんけどね。『自宅にいたのに何で不在票を入れるんだ』は“あるある”ですし、『家にいない数分間を狙って届けるな』と言われたこともあります」
ただし、片山さんは「ドライバーも1分1秒に追われている。あまり待てずに不在票を入れるケースはある」と認める。少なくとも数回インターフォンを鳴らす、配達票に記載された電話番号に連絡するなど、“すれ違い”を防ぐ対策を講じているという。
荷物の話が延々と世間話に
変わったケースでは、「気に入ったドライバーからしか受け取らない」女性がいたという。
「他のドライバーが持って行っても絶対に出てきませんし、わざわざ『あの人を呼んで!』『あの人は病気ですか?』などと事業所に電話をかけてくる。さらには不在票に記載されているドライバーの社用携帯番号にしつこく電話をかけられ、業務に著しく支障が出てしまったので、異動させました。担当から外れたといっても、街なかでうっかり遭遇したら面倒なことになりませんからね。荷物を届けるという本来業務以外の面倒を増やさないでほしいです」