この女性がそうだったかは定かでないが、こうした“寂しがり”で電話をかけてくる人は珍しくないのだそうだ。
「高齢の女性で、めちゃくちゃ“電話魔”の人がいます。最初は『荷物はまだですか』という問い合わせ電話でした。しかし最近の天気の話題から近所のゴミ問題など段々話が脱線し、関係ない日常会話を続けてくるのです。
一度対応すると味をしめたのか、ドライバーや事業所にしょっちゅう電話をかけてくるようになり、ひどい時は2日に1回のペース。『最近暑いから体調気をつけてくださいね』とか、内容は他愛もないものですが、最低20分は喋っている。着信拒否もできませんし、時間ばかり取られて業務に支障が出るので困っています。うちは有人で電話対応をしているのですが、自動音声にすれば、こういうお客さん対策にもなるのではないか、と考えるようになりました」
こうして今日も宅配業者の元には、配達先からの電話が鳴り響いている。(了)