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【岐路に立つ女子大】「内容で選ばれる大学」を目指す昭和女子大の試み 坂東眞理子・総長が構想する「新情報学部」の狙い、既存の学部とは異なるコンセプト

円安の時代でも、国内で海外大に留学できる制度

 昭和女子大の改革が成果をあげた要因として、「内容で選ばれる大学」を目指した点だ。大手予備校を取材していても「偏差値信仰は終焉を迎え、今は自分に合った大学を選ぶという志向が強い」と聞く。つまり、大学を内容で選ぶようになっている。そのニーズに合わせ、独自の制度を充実させている。

 その1つが留学制度だ。昭和女子大はボストンにもキャンパスがあり、そこをハブ拠点として、さらにほかの地域に留学をすることもできる。

 また、アメリカのペンシルベニア州立大学の総合大学、テンプル大学の日本校を昭和女子大の世田谷キャンパスに招聘した。このテンプル大学と教育面で連携している。

 たとえば、テンプル大学の日本校で留学前の準備のために学び、帰国後も科目履修等で語学力の維持向上ができる。

 一方で、円安で海外に行く費用が高騰しているので、留学はむずかしくなっているが、テンプル大学への「国内留学」もできる。ダブル・ディグリー・プログラムでは昭和女子大とテンプル大の2つの大学での学位が取れる。

「2つの大学で学位が取れるダブル・ディグリー・プログラムの制度を取り入れている大学は増えていますが、活用されてないケースも多いです。しかし、本学では2023年度までの実績で93名がこの制度を利用し、2つの大学の学位を取得しています。留学を含めた先進的な教育プログラムと、チャレンジしたい学生を本気で支援する面倒見の良さ、その両輪こそが昭和女子大学の強みです」(昭和女子大学アドミッション部長・松田忍教授)

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