パスワードを考えられない
“アカウント”に続いて、“パスワード”が次なる障壁となった。
「パスワードは、大小の英文字と数字、記号から複数を組み合わせ、何文字以上という条件をクリアしないといけない。その時点で両親ともパニックです。仕方なく私が過去に実家で飼っていた愛猫の名前をもじったパスワードを考えたのですが、それを覚えておくのも難しいと思ったので、アカウントとパスワードをメモに書いて残しておきました。セキュリティ的にはあまりよくないけど、そうするしかないんですよね……」
どうにかウェブサービスの登録は完了。Aさんは父親と母親にログインの方法を教えたものの、2人は最終的にさじを投げた。
「アカウントにログインするという概念が理解できずじまい。結局、登録したはいいけどログインはまったくしておらず、銀行で通帳記入をした時に電力会社の引き落とし履歴を見て、料金を確認しているようです」
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